健康的なダイエットをしている方や、ボディメイクをしようと思っている方であれば、「PFCバランス」という言葉を目にしたことがあるのではないでしょうか。
健康を考えるうえで欠かせない「PFCバランス」について、今回はみていこうと思います。
PFCって何?
PFCは体を構成する栄養素の頭文字を繋げたものになります。
各アルファベットのもとになった栄養素を見ていきましょう。
P「プロテイン」
Pはたんぱく質を表すプロテイン(protein)です。
筋肉はもちろん、皮膚や髪の毛などの体を構成する上で非常に重要な栄養素になっています。
たんぱく質には動物性と植物性があります。
動物性たんぱく質
動物性たんぱく質は主に以下の食品に多く含まれています。
- 牛肉、豚肉、鶏肉などの動物の肉
- 鶏卵などの玉子
- 牛乳
- 魚や甲殻類
必須アミノ酸が豊富な特徴があります。
植物性たんぱく質
植物性たんぱく質は以下の食品に多く含まれます。
- 大豆などの豆類
- ブロッコリーやトウモロコシなどの野菜
- バナナなどの果物
植物性たんぱく質を多く含む食品は、動物性たんぱく質を含む食材に比べて脂質が低く、ダイエットに効果的です。
2つのたんぱく質の違い
2つのたんぱく質の違いは主に二つあります。
①必須アミノ酸の保有量
人体を構成する必須アミノ酸は動物性たんぱく質の方が多く含んでいます。
植物性たんぱく質でも組み合わせによって必須アミノ酸を摂取することが可能ですが、動物性たんぱく質の方がより効率的に摂取することができます。
②吸収スピードの違い
植物性たんぱく質は動物性たんぱく質に比べて吸収スピードが緩やかで、腹持ちが良くダイエットや健康管理に向いています。
動物性たんぱく質は吸収スピードが速いため、運動後の栄養補給や体づくりに向いています。
F「ファット」
Fは脂質を表すFat(ファット)です。
脂質は栄養素の中で最も高カロリーなためエネルギー源として活用されています。
他にも寒さを軽減するための皮下脂肪になったり、臓器を保護するために体内で使用されています。
貴重なエネルギーである一方、とりすぎてしまうことで肥満の原因になるため、摂取には注意が必要です。
脂質は以下の食材に多く含まれています。
- 魚
- 肉
- バターやチーズなどの乳製品
- サラダ油などの食用油
- アボカド
野菜などにも脂質を含んでいるものは多く、摂取しても吸収されにくい脂質も存在します。
C「カーボハイドレート」
Cは炭水化物を表すCarbohydrates(カーボハイドレート※通称カーボ)です。
炭水化物は「糖質」と食物繊維の二つを合わせた総称になります。
糖質
炭水化物の中に含まれている「糖質」はブドウ糖に分解され、体のあらゆる組織のエネルギー源として使用されます。
主に脳はブドウ糖をエネルギーとして利用するため、必要なエネルギー源となります。
糖質は脂質やたんぱく質に変換できるため、多量に摂取すると肥満の原因になったり、糖尿病などの症状が発生する場合もあります。
糖質を多く含む食材は以下の通りです。
- 米
- 小麦
- イモ類
- 砂糖
糖質を含む甘味料の記事についてはこちら!
食物繊維
炭水化物の中に含まれる「食物繊維」は体内でほとんど吸収されません。
そのためエネルギーにはほとんどならず、そのまま便として排出されます。
食物繊維は排出される際に有害物質などの排出を促す作用があります。
食物繊維を多く含む食材は以下の通りです。
- 穀類
- イモ類
- ごぼう
- キノコ類
- 海藻類
- 柑橘類
PFCバランスとは
では今回の題名にもあるPFCバランスというのはどういったものなのでしょうか。
PFCバランスは「P (たんぱく質)」「F (脂質)」「C (炭水化物)」の摂取量のバランスになります。
それぞれの栄養素は、過剰に摂取すると肥満や病気につながることから、適切な量を摂取する必要があります。
PFCの摂取量の目安
PFCの摂取量の目安は厚生労働省の日本の食事摂取基準で以下のように定められています。
エネルギー産生栄養素バランス(% エネルギー) | |||
---|---|---|---|
目標量(中央値):男女共通 | |||
年齢等 | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 |
1~17(歳) | 13~20(16.5) | 20~30(25) | 50~65(57.5) |
18~69(歳) | 13~20(16.5) | 20~30(25) | 50~65(57.5) |
70以上(歳) | 13~20(16.5) | 20~30(25) | 50~65(57.5) |
そのため、ダイエットをしている方で脂質を少なくしたい方は、20:20:60の割合で食事を摂取したり、バランスよく食事をしたい場合は17:25:58の割合で食事をするとよいかもしれません。
PFCバランスの計算方法
摂取量のバランスを実際のカロリーに置き換えるとどのような計算式になるのでしょうか。
活動量が普通(簡単な運動や散歩等を日常的に行っている)の成人している日本人の推奨摂取カロリーは
- 男性:2400kcal
- 女性:2200kcal
となっております。(農林水産省ー1日に必要なカロリー)
こちらを参考に計算していきます。
例)成人男性で活動量が普通で脂質少なめのバランスで食事をする場合
PFCバランスを、P20:F20:C60とした場合、
それぞれP480:F480:C1440(kcal)で食事をすると、摂取基準に沿った健康的な食事をすることができます。
まとめ
PFCバランスについてまとめていきました、各々の目的によってバランスを変えて健康的な食事を心がけるといいですね!
参考
農林水産省ー脂質による健康管理
厚生労働省ー日本の食事摂取基準
そのほかのダイエットなどの健康の記事はこちら!