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相次ぐ予約の無断キャンセル、それって許されないかも?

知識
この記事は約4分で読めます。

予約の無断キャンセルとは

無断キャンセルとは、予約をしていたにも関わらず来店をしないことです。
さらに、お店側から連絡をしても繋がらないという事例が多発しているのが現状です。
このような無断キャンセルは、お店側にとって大きな損失になっています。

No show が飲食業界全体に与えている損害は、年間で約 2,000 億円とも言われている。さら
に、通常の予約のうち、1 日前、2 日前に生じるキャンセルも加えるとその発生率は6%強に
達し、被害額は約 1.6 兆円にも及ぶと推計される。


サービス産業の高付加価値化に向けた外部環境整備等に関する有識者勉強会,
No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート(2018,11,1)

No show:宿泊業界や飲食業界における、キャンセル連絡のない無断キャンセル

 

その無断キャンセル、犯罪かも!?

複数回繰り返される無断キャンセルや利用意思のない予約は
「偽計業務妨害」が成立する場合があります。
偽計業務妨害は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

急用や放置による無断キャンセルで、逮捕される可能性はないと考えられますが、
同様の行為を繰り返した場合、故意であるとみなされて、犯罪となりうる可能性はあります。

犯罪ではなくとも、損害賠償はあり得ます

予約の無断キャンセルは債務不履行にあたると考えられます。

債務不履行:契約をした義務を果たさないこと

電話でもインターネットでも予約をしたことによって「契約」という扱いになります。
無断キャンセルはこの契約に反している為、「債務不履行」となり、
双方で明確に決めた予約が無断キャンセルになった場合、お店側は損害賠償金の請求ができます。
また、キャンセルするつもりの予約だった場合、故意に利益を侵害したことになり、不法故意にあたる為「損害賠償」の請求対象となります。

無断キャンセルってなくせないの?

最近では、インスタ映えなどのSNSが普及している現代では、
予約をしておかないとお店に入れないなんてことも少なくないですよね。
とりあえず、一旦、予約しておこうかな、そんな流れがだんだんと定着しつつあります。
お店の損害がないように、入れなかったお客さんが入られるように、
少しでも無断キャンセルを抑制しましょう。

キャンセル料金を設定する

日本ではまだ少数ですが、キャンセル料金の発生は1つのポイントとなります。
しかし、現時点ではキャンセル料金を求めるお店が少ない為、
予約を避けて別のお店に足を運ぶということも考えられます。
現段階では飲食店側、顧客側どちらのメリットデメリットも考える必要があります。

予約方法の検討

最近では当たり前となってるオンライン予約。
無断キャンセルがあった場合、氏名や連絡先の入力がある為、対応は可能ですが、
偽造した情報を登録できてしまうのが難しいところです。
また、オンライン予約は電話予約と違って、消費者とのやり取りの履歴が残らないため注意が必要です。

事前決済サービス

今日、ホテルの予約やコース料理の予約で見かけるようになった事前決済サービス。
予約の際にクレジットカード情報の登録が必要で、無断キャンセルをした場合には自動でキャンセル料が発生する仕様を取り入れる飲食店も増えています。
また、無断キャンセルの抑制だけでなく、レジ混雑の回避、レジ業務の軽減による決済手続きの効率化にもつながります。
現金払いのみだった店舗では、決済方法が増えることで、新規顧客獲得にも繋がります。

まとめ

無断キャンセルは、予約確認、準備、売上見込みと様々な面で飲食店に損害を与えています。
事情があったとしても、飲食店側にとっては無断キャンセルという事実でしかありません。
事情がある場合は、できるだけ早く、正当な理由でキャンセルをしましょう。

飲食店側ではメリットデメリットを考えた対応策が必要で、お客さん側では無断キャンセルは決していいことではなく、「念のため」「一応」の予約の為に様々な人が動いていることを頭の片隅に置いて、予約システムを有効活用したいですね。

参考資料:サービス産業の高付加価値化に向けた外部環境整備等に関する有識者勉強会,
No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート


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