我々があたりまえのように口にする「水」。
そんな水ですが、どれも大して変わらないだろうと思っていませんか?
ここでは、そんな水の知識を深めていきましょう!
Ⅰ.水の硬さってそもそも何??
①水の成分によって硬さが違う
水の硬度は、主にカルシウムとマグネシウムなど、「ミネラル」の含有量で決まります。
WHO(世界保健機関)では、以下のように定めています。
・0~60mg/L未満・・・「軟水」
・60~120mg/L未満・・・「中硬水」
・120~180mg/L未満・・・「硬水」
・180mg/L以上・・・「超硬水」
②「硬水」の特徴
硬水はミネラルの含有量が多いため、ミネラルが不足しがちな方は手軽に補うことができます。
そしてマグネシウムは胃腸の働きを促してくれるので、便秘解消にも良いとされています。
ただ、口あたりが重たく、苦いと感じてしまう方も多いことや、マグネシウムを多量に摂取すると、逆に胃腸に負担がかかりやすいという特徴があるため、飲みすぎには注意が必要です。
また、料理の面でいうと、以下の料理に向いています。
・お肉を煮込む料理・・・カルシウムが肉を堅くする成分と結びつき、灰汁として出してくれるのでお肉が柔らかくなり、臭みもなくなりやすくなります。
・パスタ料理・・・こちらもカルシウムがパスタに含まれるでんぷんと結びつき、麺にコシを出してくれます。
③「軟水」の特徴
軟水はミネラルが少ないため、飲みやすいのが特徴です。
また、マグネシウムが少ないため、髪や肌に優しいとされています。
ただ、ミネラル補給には向いていません。
そして料理の面でいうと以下の料理に向いています。
・ご飯を炊く・・・軟水はお米に水が浸透しやすいため、ふっくら仕上がります。
和食などに使うカツオや昆布の出汁をとる・・・軟水を使うことでグルタミン酸やイノシン酸が溶け出しやすくなります。
Ⅱ.日本や世界の水の特徴
①日本の水は軟水が多い
日本の水は軟水が主流です。
というのも、硬度を表すミネラルは、雨水が大地に浸みこみ、河川や地下水に流れていく過程で水中に溶けだすため、地域によって硬度に差が出ます。
日本の場合、傾斜が険しい火山が多いため、傾斜が緩やかな山に比べ、マグマが急激に冷える性質があります。
急激に冷えて固まったマグマは透水性が高く、水が地層に留まる時間が短いため、ミネラルが溶け込む時間が少ないため、日本では軟水がほとんどを占めています。
②海外の水は硬水がほとんど
ヨーロッパなどの地域では石灰質の大地が多い特徴があり、地中に水が留まる時間が長く、ミネラルがしっかり溶け出すので、硬水が主流になっています。
Ⅲ.まとめ
ここまで普段、あたりまえのように口にしている水について話してきましたが、いかがでしたでしょうか。
硬水、軟水を少し意識してみて飲み比べたり、料理に使ってみてはいかがでしょうか。
参考資料
硬水と軟水は何が違う? メリットやデメリット、使い分け方法を紹介 | 水とくらし | お役立ちコラム | ニホン・ドレン株式会社 (n-drain.co.jp)
【専門家監修】硬水と軟水の違いはなに?硬水を飲み続けるとダメなのか? (waterone.jp)
お水の硬度で何が違う? 実は知らないお水のあれこれ|天然水ウォーターサーバーはプレミアムウォーター (premium-water.net)