体に悪い食べ物をいくつ知っていますか。
なんとなく悪いとは知っていても、気にして食事をしている人は少ないと思います。
あまり深く考えすぎず、1つの知識として頭に入れながら、食事を楽しんでみてください。
カラダに良いもの悪いものってなに?(グループ別)
食べるべきではないという説明ではない為、この知識を頭の片隅に入れておくことで、食事を見直すきっかけになればと思います。
グループ1
健康に良いということが複数の信頼できる研究で報告されている食品。
ex)魚、野菜、果物、茶色い炭水化物、オリーブオイル、ナッツ類
グループ2
ひょっとしたら健康に良いかもしれない食品。
少数の研究で健康に良い可能性が示唆されている。
ex)ダークチョコレート、コーヒー、納豆、ヨーグルト、酢、豆乳、お茶
グループ3
健康へのメリットもデメリットも報告されていない食品。
ex)多くの食品
グループ4
ひょっとしたら健康に悪いかもしれない食品。
少数の研究で健康に悪い可能性が示唆されている。
ex)マヨネーズ、マーガリン、フルーツジュース
グループ5
健康に悪いということが複数の信頼できる研究で報告されている食品。
ex)下記記述
実はカラダに悪い食べ物4選
赤い肉
赤肉については疫学研究からの証拠は限定的ながら、メカニズムを裏付ける相応の証拠があることから、「おそらく人に対して発がん性がある(Group2A)」と判定しています。
国立研究開発法人 国立がん研究センター,情報提供 赤肉・加工肉のがんリスクについて,2015
主に牛肉、豚肉、羊肉などの赤肉ですが、実は少し危険性のある食材なのです。
赤肉には、タンパク質や脂質が多く含まれている為、高カロリーになりやすい特徴があります。
さらに、体への吸収率が高く、大腸がんの危険性を高める作用を持つ『ヘム鉄』という成分が含まれています。
また、高温調理によって発がん作用を持つ化学物質の生成も考えられます。
しかし、赤肉には血管に重要な構成成分であるコレステロールが含まれていたり、感染への抵抗力を上げる作用があります。
適量の赤身肉を摂取しながら、鶏肉(白身肉)や魚の摂取が有効です。
加工肉
加工肉について「人に対して発がん性がある(Group1)」と、主に大腸がんに対する疫学研究の十分な証拠に基づいて判定されました。
国立研究開発法人 国立がん研究センター,情報提供 赤肉・加工肉のがんリスクについて,2015
加工肉はあまりカラダに良くないと聞いたことがある人は比較的多いと思います。
ハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉には、飽和脂肪酸や食品保存料、食品添加物が含まれています。
これらは動脈硬化を誘発したり、大腸がんの危険性を高めます。
また、塩分も多く含まれている為、高血圧や骨粗しょう症のリスクもあります。
下ゆでをすることで、塩分を抑えるなどの工夫が大切です。
白い炭水化物
穀物を精製した白米や小麦粉、パン、うどんなどは、血糖値を急上昇させる為、動脈硬化等のリスクを高めます。
上記の精製されたものは、栄養素がほとんど抜けている為、体に害を与える成分の比率が大きくなります。
一方で、栄養素が高く、食物繊維も豊富で、血糖値の上昇も緩やかな『玄米』や『全粒粉』といった精製前の茶色い炭水化物への変更は有効です。
バターなどの飽和脂肪酸
バターにはトランス脂肪酸が多く含まれており、コレステロール値を上げる作用があるため動脈硬化のリスクが高まります。
また、バターに含まれる飽和脂肪酸はエネルギー源ではありますが、悪玉コレステロールを増やす作用があり、過剰摂取による循環器疾患には注意が必要です。
バターと似ており価格が安いマーガリンをよく使用する方も多いと思います。
マーガリンにもトランス脂肪酸が含まれているため、過剰摂取は動脈硬化等のリスクが高まりますが、バターに比べると
マーガリンの方がトランス脂肪酸が少なくなっています。
これを踏まえて、選択するといいかもしれません。
まとめ
食事をする際に健康に捕らわれるがゆえに、楽しみを感じられなくなってしまうということが考えられます。
炊き立てふわふわの白米を頬張ることに幸せを感じる人、焼肉をたらふく食べることに幸せを感じる人、バターをふんだんに使ったパンやフレンチトーストを食べることに幸せを感じる人。
カラダの健康には心の健康がとても重要です。
幸せを感じることも健康もどちらも大切にしなければなりません。
食べ物の与えるメリットとデメリットを考えながら、自分の心を満たす合理的な食事を目指しましょう。
日本人の長寿を支える「健康な食事」はこちら
【参考文献】
津川友介,世界一シンプルでシンプルで科学的に証明された究極の食事,東洋経済新報社,2018,198p